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STEP 4 | プログラミングコース

プログラミングコースの進め方

「仕組みや自動化に興味がわいた」あなたへ。このコースの合言葉は「面倒なことはコンピュータにやらせる」。Pythonという読みやすい言語で、毎日の繰り返し作業を自動化するツールを作ります。

このコースのゴール 繰り返し作業を自動化するツールを1つ完成させて、実際に使ってもらう。

ユニット1: Python入門 ― 2つ目の言語は速い

Python(パイソン)は、世界で一番人気のあるプログラミング言語の一つです。AI・データ分析・自動化、はば広く使われています。そして朗報: JavaScriptを学んだあなたは、すでに半分知っています。

# Python                      // JavaScript (Step 3でやったこと)
namae = "山田"               # let namae = "山田";
if tensuu >= 80:               # if (tensuu >= 80) {
    print("合格!")          #   console.log("合格!");
  • 変数・条件分岐・関数・繰り返し。考え方は全部同じで、服(書き方)が違うだけです。
  • 波かっこのかわりに「字下げ(インデント)」でブロックを表すのが、Pythonの大きな特徴です。

Pythonを使えるようにする ― 2つの道

  1. 道A (簡単・ブラウザ版): Google Colabブラウザで colab.google を開く →「New Notebook(ノートブックを新規作成)」→ 出てきた入力欄に print("こんにちは") と打ち、左の再生ボタン(▶)を押す。下に「こんにちは」と出たら、もうPythonが動いています。Googleアカウントが必要です。インストール不要なので、まずはここから。
  2. 道B (本格・パソコンに入れる): python.orgブラウザで python.org/downloads を開く → 黄色い「Download Python 3.○.○」ボタン → ダウンロードしたファイルをダブルクリック → 最初の画面で一番下の「Add python.exe to PATH」に必ずチェック(ここが最重要ポイントです) →「Install Now」をクリック。
  3. 道Bの確認PowerShell(ユニット2で学ぶ黒い画面)を開いて python --version と打ち、Python 3.○.○ と出れば成功です。出なければ、チェックの入れ忘れが定番の原因。スタッフを呼んでください。
迷ったら道Aから。ユニット1の間はColabで十分です。ユニット2(黒い画面)に進むときに、道Bをスタッフと一緒にやれば安心です。

課題: Step 3 の授業4「関数」で作った「おみくじ」をPythonで作り直す。同じものを2つの言語で書くと、「プログラミングの考え方」が言語をこえて身についていることが実感できます。

見本(答え): omikuji-mihon.py (右クリック →「名前を付けてリンク先を保存」) ― まず写して動かし、中の「改造のヒント」を1つやれば、この課題は合格です。実行のしかたは2通り: 道Aなら中身を Colab のセルに貼って ▶、道Bなら保存したフォルダで python omikuji-mihon.py です。

ユニット2: CLI ― 黒い画面と友達になる

映画でハッカーが打っている黒い画面。あれは CLI(コマンドラインインターフェース)といって、文字でパソコンに命令する道具です。Windowsでは「PowerShell(パワーシェル)」を使います。怖く見えますが、最初に使うのは5個だけです。

コマンド意味
cd フォルダ名そのフォルダに移動する(change directory)
ls今いる場所のファイル一覧を見る(list)
mkdir 名前新しいフォルダを作る(make directory)
python ファイル名.pyPythonのプログラムを実行する
cls画面をきれいにする(clear screen)

課題: マウスを使わずに、コマンドだけで「フォルダを作る → その中に移動する → Pythonプログラムを実行する」を最後までやってみる。

安心ポイント: 見るだけ・移動するだけのコマンドでは、何も壊れません。ただし削除系のコマンドは、消したものが元に戻せないリスクが伴うので、要注意です。最初のうちは、スタッフと一緒に試しましょう。

ユニット3: データ処理 ― 表をプログラムで料理する

事務作業の主役「表データ(CSVファイル)」を、Pythonで読み書きします。

  • CSVは「カンマ区切りのテキスト」で、Excelでも開ける、世界共通の表の形式です。
  • Pythonの csv モジュールで読み込み、合計・平均・「条件に合う行だけ抜き出す」を練習します。
  • forループ(繰り返し)が、ここで主役になります。「1000行あっても一瞬」を体験してください。

課題: 練習データ pan-uriage.csv(架空のパン屋「パンの森」の売上 100行。リンクを右クリック →「名前を付けてリンク先を保存」)を読み込んで、①売上の合計金額、②一番売れた商品、の2つを出すプログラムを書く。列は「日付・商品名・たんか・こすう・うりあげ」の5つです。

見本(答え): uriage-mihon.py ― 完成した答えです。CSVと同じフォルダに保存して、そのフォルダで python uriage-mihon.py と打てば動きます。先に動かしてから1行ずつ意味を読むか、自分で書いてから答え合わせするか、好きなほうで進めてください (ちなみに答えの実行結果は「合計 394,050円・1位は食パン」です)。

ユニット4: 自動化 ― 面倒をプログラムに渡す

仕上げの考え方は「3回以上繰り返す作業は、自動化を考える」です。

  • os モジュール・pathlib で、ファイルやフォルダをプログラムから操作します。
  • 「ダウンロードフォルダの画像を、撮影月ごとのフォルダに仕分けする」「ファイル名をルール通りに一括変更する」など、実際にありがちな面倒を題材にします。
  • 安全第一: いきなり本番のファイルでやらず、コピーした練習フォルダで動かすのがプロの作法です。

卒業制作: 自動化ツール or テキストゲーム

卒業制作

2つの路線から選びます。どちらにも完成した見本(答え)があります。見本の模写から始めるので、ゼロから発明する必要はありません。

  1. 路線を選ぶA「ファイル整理の自動化ツール」か、B「テキスト冒険ゲーム」。迷ったら、見本を両方動かして楽しかったほうでOKです。
  2. 見本(答え)を写して動かす路線A = seiri-mihon.py (練習用フォルダを自動で作る安全設計です) / 路線B = bouken-mihon.py (パンの森の冒険)。コメントを読みながら写します。
  3. 「改造のヒント」を2つ以上やる見本の一番下に、改造の課題が3〜4個書いてあります。ここからが「自分の作品」づくりです。
  4. 人に使って(遊んで)もらう感想を1つ以上もらいます。
  5. 発表する「工夫した点・苦労した点」を話します。
余力がある方へ: 改造のさらに先として、「身の回りの面倒な繰り返し作業を1つ見つけて、自分の題材で作り直す」(路線A) /「物語をまるごと自作する」(路線B) に挑戦すると、ポートフォリオに書ける一品になります。題材選びはスタッフと相談しましょう。

発展チャレンジ(さらに先へ・A型の方向け)

発展チャレンジ
  • 自動化ツールに「設定ファイル」(仕分けルールを書いた別ファイル)を読み込ませて、プログラムを直さなくてもルールを変えられるようにしてみましょう。
  • openpyxl というライブラリを調べて、Excelファイルを直接読み書きしてみましょう。事務系の実務で非常に喜ばれるスキルです。
  • 「エラーが起きてもとまらない」ための try / except を調べて、ツールを頑丈にしてみましょう。

できたチェック