進め方の地図
| 週 | やること | 仕上がるもの |
|---|---|---|
| 1週目 | 授業1: 意味のあるHTML | 自己紹介ページの書き直し |
| 2週目 | 授業2: Flexbox徹底 | 定番レイアウト部品4つ |
| 3週目 | 授業3: Grid入門 | 写真ギャラリー |
| 4週目 | 授業4: レスポンシブ設計 | スマホ・PC両対応のカード列 |
| 5週目 | 授業5: Gitの日常運用 | GitHubで管理された練習フォルダ |
| 6週目 | 月末制作: 模写2本 | 公開された模写LP |
授業1: 意味のあるHTML ― divだらけを卒業する
同じ見た目でも、プロのHTMLは「ここはヘッダー」「ここが本文」と意味で書かれています。意味のあるタグは、検索エンジンにも、読み上げソフトにも、半年後の自分にも優しいコードです。覚える主役は7つだけ ― header / nav / main / section / article / aside / footer。
- 「悪い例」を見るこういうHTML、Step 2の自分は書いていたはずです。
<div class="top">わたしのページ</div> <div class="naka"> <div>好きなもの</div> <div>猫と音楽です。</div> </div> <div class="shita">2026年</div> - 意味タグに置きかえる同じ内容を、意味で書き直します。
<header> <h1>わたしのページ</h1> </header> <main> <section> <h2>好きなもの</h2> <p>猫と音楽です。</p> </section> </main> <footer>2026年</footer> - 見出しの階層を確かめる
h1はページに1つ、その下はh2→h3の順で、飛ばさないのがルールです。 - 表示して確認する見た目はほぼ同じです。それでいいのです。変わったのは「機械と人間への伝わりやすさ」です。
お題: Step 2で作った自己紹介ページ (または見本) を、7つの意味タグと正しい見出し階層で書き直します。
- 紙に区画を描くページを「ヘッダー / 本文 (いくつかのまとまり) / フッター」に区切った簡単な図を描きます。
- 区画ごとにタグを決める図の各区画に header・section などのタグ名を書き込みます。
- コードに写す図のとおりにHTMLを組み直します。CSSは後回しで構いません。
お題: 好きなサイトを2つ開き、開発者ツールで「どの意味タグを使っているか」「h1には何が書いてあるか」を調査してメモします。
授業2: Flexbox徹底 ― 「並べる」の主砲
Step 4でも触れたFlexboxを、定番部品4つで体に焼きつけます。合言葉は「並べたい子たちの親に display: flex」です。
- HTML:
<header class="site-head"> <div class="logo">パンの森</div> <nav class="menu"> <a href="#">メニュー</a> <a href="#">お知らせ</a> <a href="#">アクセス</a> </nav> </header> - CSS:
.site-head { display: flex; justify-content: space-between; /* 両端に分ける */ align-items: center; /* 縦の中央をそろえる */ padding: 16px 24px; } .menu { display: flex; gap: 24px; } - 実験するブラウザ幅を変えて、ロゴが左・メニューが右に張りつくのを確認します。次に
space-betweenをcenterに変えて、何が起きるか観察します。変えて壊して戻すのが、CSSの一番の勉強法です。
お題: 次の3部品を、1つのHTMLファイルに作ります。それぞれFlexboxの別の顔を使います。
- カード3枚の等幅列: 親に
display: flex; gap: 16px;、子にflex: 1;。3枚が等しい幅で並びます。 - メディア行 (アイコン + 文章): 親に
display: flex; gap: 12px; align-items: flex-start;。アイコンが上ぞろえで横につき、文章が伸びます。お知らせ一覧などの定番です。 - ど真ん中配置: 高さのある親に
display: flex; justify-content: center; align-items: center;。ヒーロー (大きな看板) の定番です。
お題: いま見ているこのカリキュラムサイトのヘッダー (左にサイト名、右に丸いボタンの並び) を、自分のコードでそっくりに作ります。開発者ツールで覗くのは、詰まってから。
授業3: Grid入門 ― 縦横を一気に決める
Flexboxが「1方向に並べる」道具なら、Grid (グリッド) は「縦横のマス目を一気に敷く」道具です。写真ギャラリーや料金表など、マス目状のレイアウトで威力を発揮します。
- HTML:
class="gallery"のdivの中に、画像 (または色つきのdiv) を6個入れます。素材は pan.png・neko.png・hana.png を使い回せます。 - CSS:
.gallery { display: grid; grid-template-columns: repeat(3, 1fr); /* 等幅3列 */ gap: 16px; } - 実験する
repeat(3, 1fr)の3を4や2に変えて、列数が一発で変わるのを確認します。Flexboxとの一番の違いは、この「列数を親が決めきる」感覚です。 - 1枚だけ大きくする目立たせたい1枚に
grid-column: span 2;を指定すると、2列ぶんに広がります。雑誌風レイアウトの入り口です。
お題: ここまで作った部品 (ナビ・カード列・メディア行・ど真ん中・ギャラリー) を見直して、「Flexが向く場面 / Gridが向く場面」を自分の言葉で表にまとめます。
授業4: レスポンシブ設計 ― スマホから書く
Step 4の「スマホ対応に改修」では、できあがったページを後から直しました。プロは逆で、最初からスマホ向けに書き、広い画面用の上書きを後から足します (モバイルファースト)。後から足す方が、CSSが短く単純になるからです。
- スマホの形 (縦1列) を基本にする
.cards { display: flex; flex-direction: column; /* まず縦に積む */ gap: 16px; } - 広い画面のときだけ横に並べるCSSの下に追記します。
@media (min-width: 700px) { .cards { flex-direction: row; /* 700px以上なら横並び */ } } - 動かして確かめるブラウザの幅をゆっくり変えて、700pxを境に切り替わるのを見ます。F12 → デバイスアイコンでスマホ表示の検証もしましょう (Step 4でやった技です)。
- viewportを忘れないHTMLの
<head>に<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">があるか確認します。これがないと、スマホ実機で全部が縮小表示されます。
お題: 授業2で作った部品ページ全体を、「スマホで自然 → 700px以上で横に展開」のモバイルファーストに書き直します。
@media (min-width: 700px) の中へ引っ越す」だけのことが多いです。ナビだけは、スマホでは縦積みより「横スクロール」も定番です (このサイトのナビがその実例です)。授業5: Gitの日常運用 ― 作業を記録する文化
Git (ギット) は「ファイルのセーブポイント」を残す道具で、現場では空気のように毎日使います。Step 4のフロントエンドコースで触れた人も、ここで日常の型に固めます。コマンドは、まず4つで十分です。
- Gitを入れる
git-scm.comからインストールします (設定は全部そのまま「Next」でOKです)。VS Codeのターミナル (Ctrl + @) でgit --versionと打ち、数字が出れば成功です。 - 名乗る (最初の1回だけ)
git config --global user.name "yamada" git config --global user.email "自分のメールアドレス" - セーブポイントを作るこのユニットの練習フォルダで、
git init git add . git commit -m "ユニット1の練習: 意味タグとFlexbox"initは最初の1回、add→commitが毎回のセーブです。 - GitHubに置き場を作るGitHubで「New repository」を作り、画面に表示される
git remote add origin …とgit push -u origin mainの2行を、そのままターミナルに貼って実行します。 - ブラウザで確認するGitHubのページを再読み込みして、自分のコードが上がっていれば完了です。以後は
add → commit → pushの3拍子だけで更新できます。
お題: ここから1週間、学習した日は必ず1コミット以上を積みます。GitHubのプロフィールに緑のマスが並んでいきます。
月末制作: 模写2本 ― 見て、組んで、答え合わせ
このユニットの卒業試験は模写です。答えつきなので、安心して挑んでください。
- 1本目: パンの森LP完成画像 mihon-lp.png だけを見て、ゼロからHTML / CSSで組みます。コード見本 lp-mihon.html は最後の答え合わせまで開かない、が腕試しのルールです (詰まったら15分ルールで開いてOK)。
- 答え合わせ自分のコードと見本を見比べて、「見本の方が短い・きれいな場所」を3つ探してメモします。差分こそが教材です。
- 2本目: 実在サイトの1画面好きな実在サイトのトップ1画面を選び、模写します。画像は灰色の四角で代用してOKです。文章・色・余白はできる限り正確に写します。
- レスポンシブにする2本ともスマホ幅で自然に見えるよう、メディアクエリを入れます。
- 公開して発表するGitHubにpushし、GitHub Pages (リポジトリのSettings → Pages → Branchをmainにして保存) で公開します。URLをスタッフに送り、工夫した点を3つ話しましょう。
つまずきやすいポイント
発展チャレンジ (余力のある方へ)
- 模写1本目を「デザインコースのカンプから実装」に差しかえてみましょう。デザインコースの利用者さんがいれば、カンプをもらって実装する ― 本物の分業体験ができます。
git log --onelineで自分の歴史を眺め、「メッセージだけで作業内容を思い出せるか」を採点してみましょう。- CSSの
:hoverとtransitionで、カードがふわっと浮く動きをつけてみましょう (このサイトのカードが実例です)。